就職活動中の学生にとって、面接官がどんな人なのかは気になるポイントの一つ。今回は、新卒でドットラインに入社し、現在は面接を担当している早川さんに、学生時代や就活について、入社のきっかけ、そして、面接へ臨む想いを伺いました。同じ就活を経験した先輩だからこそ伝えられる想いを、ぜひ面接前にチェックしてみてください。

採用課 新卒企画チーム 早川 奈那
生年月日:2004/03/08
出身地:愛知県
最終学歴:近畿大学 経営学部 キャリアマネジメント学科
趣味:音楽フェス・ライブ参戦(関東のフェス参戦が楽しみ♩)、カフェ・ご飯屋さん開拓、アニメ鑑賞
「早川奈那だからこそ」を求めて走り続けた

– 学生時代について教えてください。
中学生の頃は、生徒会長を務め、バスケ部でも中心メンバー。勉強もそれなりにできて、周りからは「何でもできちゃう早川さん」という見られ方をしていて。自分でも「私、結構なんでもできるじゃん」と思っていました(笑) 俗にいう、無敵モードでした。
そのままの勢いで県立千種高校(県内有数の進学校)へ進み、「高校でも自分らしくやっていこう」と思っていました。でも、周りには自分よりもできる人がたくさんいて、思い描いていた行動ができないことが増えていきました。 そこで、「自分が前に立つことだけが組織への貢献ではない」 と考え方を変え、全体を俯瞰しながら、周囲を支える役割を意識するようになりました。
– 大きく立ち位置を変えたんですね。
はい。ただ、「私だからこそできることをしたい」という想いは、ずっと持ち続けていました。
高校3年生の時、LINEニュースをきっかけに高校で行う献血活動を知り、「千種高校でも実施したい」と思い、校内献血プロジェクトを企画しました。多くの人を巻き込みながら準備を進め、最終的には100名以上の生徒が献血に参加してくれるなど、大成功で終えることができました。さらに、当日はテレビ取材まできており、想像以上に大きな企画となりました。
この経験を通して、「自分もやればできる」という自信が生まれました。同時に、人と人をつなぎ、新しい挑戦を形にしていく「場づくり」の面白さを実感した出来事でもありました。
– なんと、テレビの取材まで!
私も当日まで知らなくて(笑)
一番うれしかったのは、三重県に住む祖母がたまたまニュースを見ていて、「なっち、テレビに出てたね!こんなことをやっているんだね。すごいね」と連絡をくれたんです。自分の頑張りが離れた場所にいる祖母にも届いたことがうれしくて、想いを届ける力を実感しました。
– 大学生活は?
大学に入ってからも、「大学名や肩書きではなく『早川奈那』という一人の人間として評価されたい」という想いは変わらず、「自分にしかできないことは何だろう」と考え続ける日々でした。
そんなある日、偶然入ったお店の店主から「子ども食堂をつくりたい」という話を聞きました。その話をきっかけに、「大学生にも安心して過ごせる居場所が必要なのではないか」と考え、『大学生食堂』というプロジェクトを立ち上げました。
結果、地域の飲食店と協力しながら、学生と地域住民が交流できる場をつくることができ、多くの人とのつながりが生まれました。
活動を続ける中で実感したのは、面白い挑戦をしている人のもとには、同じように挑戦する人や、想いをもって行動している人が自然と集まってくるということです。ここで得た人脈を生かして、想いを持った学生と企業が交流できるコミュニティ『オモイー会』の立ち上げ・運営にも携わりました。
早期内定を辞退。自分らしさを活かせる場所を探した就職活動

– 就職活動はどのように進めましたか?
大学3年生の頃は、「部活に専念するために、早く就職活動を終えたい」という気持ちが強く、早期内定をいただいていた企業への入社を考えていました。当時は「就活が終わった!」という安心感もありましたが、少し時間を置いて改めて将来について考える中で、少しずつ違和感を覚えるようになったんです。
内定先企業が大切にしていた「一つの価値観や考え方を届けていく」という姿勢に対して、私は「一人ひとり異なる人生背景や価値観を尊重し、その人に合った支援をしたい」という想いが強くなっていったんです。「このまま進んで、本当に自分らしく働けるのだろうか」と考え、悩んだ末に、内定を辞退。もう一度、就職活動に向き合うことを決めました。
– ドットラインとの出会いは?
就職活動を再開した2月に参加した就活イベントで出会いました。
失礼ながらも、聞いたことのない社名でした。
だから最初はイベントに社員として参加されていた採用課の大越さんに対して、「高学歴(筑波大卒)の人が入社した理由を知りたい」という興味だったんです(笑)でも、お話を伺ううちに、会社の考え方や働く人の姿勢にどんどん惹かれていきました。
最終的な決め手になったのは、興味を持っていた子どもに関わる事業があること、そして、女性のキャリア形成を支援する制度が整っていることでした。また、資格取得支援制度があり、自分の可能性を広げていける環境にも魅力を感じました。
そして何より、「自分で考えながら仕事に向き合えそう」「ここなら誇りを持って働けそう」と、自然とワクワクしたことが大きかったです。
– 入社の決め手になった、もう一つの出来事があるそうですね。
はい。内定式の日、現在の上長である採用課の髙尾さんが「早川さん!」と声をかけてくださったんです。180名以上が参加していたにもかかわらず、私の顔を覚えていてくださったことが本当にうれしくて。その瞬間、「この会社は本当に一人ひとりを見てくれているんだ」と実感しました。
就職活動を通して、私が一番大切にしていたのは「自分自身(肩書きではなく、早川奈那という人間)を見てもらえる環境かどうか」ということでした。だからこそ、この出来事を通じて「ここで働きたい」という気持ちがさらに強くなりました。
研修での失敗と学び。そして、面接官としての原点へ

– ドットラインに入社してからはいかがですか?
入社後は、約1ヶ月半にわたる現場研修を経験しました。
以前から興味があったドットジュニアでの研修では、児童との関わり方を試行錯誤する日々でした。最初はどのように距離を縮めればよいのか悩むこともありましたが、少しずつ信頼関係を築くことができ、その日初めて会った児童から「先生、トイレに行きたい」と声をかけてもらうことができました。
その場にいた社員さんから「初対面の人に、こうやって伝えられるの珍しいんです」と教えていただき、「児童に安心して頼ってもらえたこと」がとてもうれしくて、少し自信を持つことができました。
– 嬉しい経験ですね!
ただ、一方で、就労支援を行っているドットワークでの研修では、利用者様の背景を十分に理解しないまま、踏み込んだ質問をしてしまい、不快な思いをさせてしまったことがありました。
自分の言動によって相手を不快な気持ちにさせてしまったと実感した瞬間、「悪い評価を受けてしまうかもしれない」という周りからの評価に対しての不安と、「どうして私はこんな行動をしてしまったんだろう」という自己否定が一気に押し寄せてきて……。気持ちを整理できないまま40分くらい面談室で泣いてしまいました。
– どうしてそのような行動を?
学生時代に多くの人と関わる中で、「相手を理解するためには、本人の話を聞くことが大切」だと考えていました。そのため、今回も「もっと理解したい」という想いから、積極的にコミュニケーションを取ろうと思ったんです。
でも、このとき初めて、「これまでの自分の感覚だけで『こうすればいい』と決めつけてはいけない」と気づきました。まずは、事業所で自分がとってしまった行動と、その結果をきちんと受け止めようと思い、終礼の際に「私は、どうすればよかったのでしょうか」と、自分から質問をさせていただきました。
社員の皆さんにとっては、私はほぼ初対面の新卒。そして、数日間しか関わりのない人間。でも、そんな私に対して、皆さんは、優しく丁寧にフィードバックをしてくださって。それだけではなく、終礼の後にわざわざ私のところまで来て、「大丈夫?」と個別に声をかけてくださった方もいました。
評価や失敗したことばかりに目が向いていた私に、責めるのではなく、寄り添ってくれる人がいる。そのことが本当にうれしくて、「こんなに温かく受け止めてもらえるんだ」と感じたのを覚えています。
そして、皆さんからのお話を聞く中で、利用者様の中には、これまでできていたことが難しくなってしまった葛藤や、さまざまな経験を抱えている方がいらっしゃることを再認識しました。相手を理解したいという気持ちは大切ですが、でも、それ以前に「相手がどのような背景を持っているのか」「今どのような気持ちなのか」に想像を巡らせることが必要だったんです。
自分の良かれと思った行動が、相手にとっては負担になることもある。こうした背景を十分に想像できないまま、初対面で踏み込んだ質問をしてしまったことは、配慮に欠けた行動だったと深く反省しました。
– その経験から、どんな学びがありましたか?
「知りたいから聞く」という自分の気持ちを優先するのではなく、相手の立場やこれまで歩んできた背景に思いを巡らせながら、適切な距離感で関わることの大切さを学びました。
また、この研修を通して、福祉に対するイメージも大きく変わりました。
福祉は、困っている人に手を差し伸べるだけではありません。その人が「どう生きたいか」「どんな未来を実現したいか」に寄り添い、一緒に歩んでいく仕事なのだと実感しました。この経験があったからこそ、現在の学生との面談でも、表面的な言葉だけではなく、その人が歩んできた背景や挑戦のプロセスまで丁寧に向き合うことを大切にしています。
感性とロジックのハイブリッドで、福祉の未来を変える

– 早川さんにとってのヒーローはいらっしゃいますか?
自分を投影したヒーローや、救ってくれたヒーローなど、たくさんいます。その中でも、仕事をしていくうえでも大切になる「物事の考え方」を変えてくれたのは、本音で語り合える友人たちです。
中学・高校時代は、「私ならできる」「ほら、できた」と、自分のやり方で乗り越えてきました。でも、大学に入ってからは、それまで通用していたことが思うようにできない場面も増えていって。「私にはできない」と、自分を否定してしまうこともありました。
そして、私は「できない自分を人に見せること」がすごく苦手だったんです。
でも、ある時思い切って、自分の悩みや状況を友人に打ち明けてみました。すると、「ここが周りとうまくかみ合っていないんじゃない?」「だったら、こうしてみたら?」と、自分では気づけなかった視点をくれて。そのとき初めて、「できないことを認めるのは、負けることじゃないんだ」と思えたんです。
自分にはない考え方を取り入れることで、次にどう動けばいいのかが見えてくる。そこからは、壁にぶつかった時には「なんで私はできないんだろう」と自分を責めるのではなく、「どうしたら乗り越えられるだろう」と、突破口を探すようになりました。
– 自分の殻を破ることで、思考や行動が変わっていったんですね。
そうですね。だから今は、自分の強みをただ活かすだけではなく、「この強みを、この環境ではどう活かせるだろう」「周りの人とどう掛け合わせれば、もっと良くなるだろう」と考えることを大切にしています。一人で頑張るのではなく、組織やチームの一員として、周りの力も借りながら自分の強みを発揮する。そのためにはどうすればいいのかを考えるようになりました。
もちろん、今も試行錯誤の途中です。でも、壁にぶつかったときに一人で抱え込まず、周りを頼りながら、自分にはない視点を取り入れて行動に変えていく。その姿勢は、これからも大切にしていきたいと思っています。
– 早川さん自身の強みとは、なんでしょう?
これまでの経験や、たくさんの人との出会いを通して身につけてきた、「まず動いてみる行動力(感性)」と「なぜやるのかを考える力(ロジック)」だと思います。
もともと私は、興味を持ったことにはすぐに飛び込んでいくタイプです。でも、経験を重ねる中で、ただ行動するだけではなく、「なぜやるのか」「どうすればもっと良くなるのか」まで考えて動くことを意識するようになりました。
そして、自分一人の考えに固執せず、周りの人の意見や視点を取り入れることで、自分の強みをさらに活かせることも学びました。好奇心から一歩踏み出す行動力と、周囲の声を取り入れながらより良い方法を考える力。この両方を掛け合わせられることが、今の私らしい強みだと感じています。
– 最後に、これからの目標を教えてください。
現場で働く社員のリアルな声や魅力を学生の皆さんへ届け、「福祉の仕事って素敵だな」「こんな働き方があるんだ」と感じてもらえるきっかけを増やしていきたいです。
そして、福祉業界に対するイメージを少しずつ変えながら、ドットラインを「福祉業界を牽引する存在」へと成長させていきたいと思っています。
私自身も会社や仕事に誇りを持ち、「困った」を「ありがとう」に変える仲間を、一人でも多く増やしていける存在になりたいです!そして面接では、学生の皆さんがまだ気づいていない魅力や可能性を一緒に見つけられる存在でありたいです。

