障がい福祉は重労働⁉︎ 社員にも利用者にも働きやすい、ドットラインの就労継続支援の現場

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身体や精神、知性に障がいを持つ方の就労継続支援をおこなう「ゆうきのまち」で働く植松さん。四ヶ月のアルバイト勤務を経て正社員になり、働き始めて一年半になります。

 福祉の現場といえば、肉体的にも精神的にも大変な印象。実際に植松さんは障がい福祉の仕事に携わったことがあり、残業やサポートに追われて挫折した経験をお持ちです。

 しかし、それでも転職を経て福祉の世界に戻ってきたのは、大切にしたい想いがあったから。ドットライングループを知り、「ゆうきのまち」の仕事と出会ってから、どのように働き方は変化していったのでしょう? 障がい福祉の現場について伺いました。

就労継続支援B型 ゆうきのまち 生活支援員・職業指導員 植松めぐ

転職を経て、再び福祉の世界へ。

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就職氷河期、子どもの支援、過酷な現場を経て、障がい福祉の道へ

- ドットラインに転職するまでの仕事についてお聞かせください

 前職はベビーシッターを派遣する会社の事務、その前は放課後等デイサービスのスタッフをしていました。それ以前にも民間の教育期間や学童で勤めた経験があります。本当は大学で学んでいた農業や畜産の進路を考えていたのですがうまくいかず、せめて教員免許を活かそうと考えての就職でした。

 障がい福祉の仕事に携わるようになったのは、子どもと関わる中で「障がいを持つ子の成長に寄り添いたい」という想いが芽生えたからでした。ただ、放課後デイサービスに転職できたのはよかったものの、体力的にも精神的にも過酷で、その時は二年ほどしか続けられませんでした。

 日中は子どもたちのサポートに追われ、彼らが帰った後は事務作業に追われ、ほとんど毎日残業が当たり前。仕事そのものにはやりがいを感じていましたが疲れ切ってしまい、逃げるように辞めてしまいました。気持ちの余裕を取り戻すには一度裏方で働く方がいいと思い、前職の事務職に就いたということです。

- 過酷な経験をされてきたにもかかわらず、再び福祉の現場に戻ってきたのはなぜですか? 

 「障がいを持つ子どもをサポートしたい」という思いが消えなかったからです。放課後等デイサービスの仕事はとても大変でしたが、子どもの成長を間近で見届けられたことはとても幸せでした。当時は逃げるように辞めてしまいましたが、いつかまた戻ってこようという気持ちはありました。

 実際に戻ってくるきっかけになったのは、新型コロナウイルスの感染拡大です。私としては転職のタイミングを決めかねていた時期で、急にベビーシッターの仕事が減ったため、この機会を活かそうと考えました。いつまたこうして流行病や災害が起こるかわからないし、やりたいことはやれるうちにやっておこうと思い、再び障がい福祉の仕事を探し始めました。

- ドットラインに転職を決めたのはどうしてですか? 

 千葉県内で障がい福祉の求人を探したところ、最初にヒットしたのがドットラインでした。ホームページを見ると、福祉施設を次々とオープンしていて、業界で急成長中の企業だとわかりました。前職の経験から、障がい者支援をおこなう施設が不足していることは知っていたので、ここならその解決や手助けができるかもしれないと思いました。

 そして、福祉のさまざまな領域を一括で担っていることも転職を決めた大きな要因でした。当時私は、障がい者支援にも興味があり、障がい児支援とどちらの仕事にするか迷っていました。そのことを面接で相談したところ、あとから別の領域に挑戦することもできると言っていただけたので、さまざまな選択肢があることにも魅力を感じました。

 ただ、以前の職場の過酷な一面を忘れたわけではなかったので、いきなり入社を決める勇気はありませんでした。本当に大丈夫か不安も大きかったので、最初は就労継続支援の仕事をアルバイトから始めることにしました。

明確なルールのもと、心地よい声かけと話し合いを重ね、業務や支援の改善へ 

- 実際に働きはじめていかがでしたか?

 とても働きやすかったです。福祉の現場は暗くて静かというイメージがありましたが、「ゆうきのまち」は明るく前向きな印象でした。職員も障がいを持つ人たちもイキイキと働いていて、とても溶け込みやすい雰囲気でした。

 職場のルールが明確だったことも、働きやすさを感じた要因の一つでした。例えば、「出退勤時の挨拶は全員に聞こえる声でする」「職場では全員“さん”付けで呼ぶ」など、細かいルールがドットラインにはあります。業務内容や就業規則もかなり丁寧に決められています。一見堅苦しそうに見えるかもしれませんが、ルールがあるから迷うことがなく、フラットな関係で働くことができました。

 今まで働いてきた職場では、事業の拡大や店舗の増設のたび、それぞれの施設で独自ルールができていました。異動のたびに新しいルールに慣れるのは大変だったので、一貫したルールがあるのはありがたかったです。

 

- 就労継続支援の仕事についてお聞かせください。

 今まで障がいを持つ方と関わることはあっても、一緒に働いた経験はなかったので、初めはうまくいかないことの連続でした。

 仕事の指示を理解してもらえたと思っていたら、全く理解してもらえていなかったことがありました。例えば、「ゆうきのまち」では、利用者さんと一緒にシャンプーハットやカードケースなどの日用品を作っています。作り方がうまく伝わらなかったせいで、作業品全てをダメにしてしまった経験があります。

 ただ、職場は上下関係もなく、コミュニケーションが取りやすいので、協力してがんばることができました。失敗のたびにスタッフ同士で改善点を話し合い、少しずつ工夫を重ねて解決していきました。意外と利用者さんに助けてもらうことも多いです。「こうしたら作業しやすくなるのではないか」と、利用者さんが提案してくれる場面もあります。

アルバイトから正社員へ、それでも残業なしで働ける職場の秘密

- アルバイトから正社員になった経緯をお聞かせください

 働き始めて四ヶ月ほど経った頃、施設長から「正社員として働かないか」と声をかけていただきました。働き始めた時は警戒していたものの、その頃にはドットラインの職場環境に魅力を感じていたので、声をかけてもらえて嬉しかったです。次の就職は絶対に失敗したくないという想いがありましたが、ここなら大丈夫だと思えました。

 実際に現場で働いてみて、残業が本当になかったことも入社を決意した決め手になりました。今日まで働いた中でも、数えるほどしか残業はありません。それも施設長と少しお話しする程度なので、残業とは呼ばないですよね(笑)

- なぜ残業をしなくても大丈夫なのでしょう?

 施設長の方針で、納期が長い仕事しか引き受けないと決めているからです。「ゆうきのまち」では、利用者さんが笑顔で安心して働けることを大切にしています。だから作業に追われて利用者さんを急かすこともなければ、作業が終わらずスタッフが残って仕事をすることもありません。

 一般的な就業継続支援は、内職の売上から利用者さんの工賃を捻出しています。しかし、ドットラインでは会社が工賃を賄う仕組みになっています。なので、せかせか作業をする必要がなく、引き受ける仕事も選ぶことができます。

 そのため、仕事がない時期ができる場合もあります。そういう時は利用者さんと一緒にレクリエーションや運動をして、働くモチベーションを高める工夫をしています。利用者さんが笑顔で過ごせることを一番に考えて仕事ができるので、毎日充実して働くことができています。

- 今の職場で、これから実現していきたいことはありますか?

 利用者さんの中から就職者を出すことが、現在の一番の目標です。希望通りの就職先で利用者さんがイキイキと働いている姿が見られたら嬉しいです。そのために今できるサポートを一つ一つしていきたいです。

 それと、「ゆうきのまち」の事業所拡大もしたいと思っています。障がいを持つ方への就労継続支援の現場は、まだまだ数が足りていないのが現状です。勢いがあって事業展開が早いドットラインなら、本当に困っている方に必要なサービスを届けていくことができると思っています。私の仕事が、少しでもその手助けになれば嬉しいです。

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